美和環境コンサルタントのブログ

本ブログでは弊社が行っている調査や結果について公表していく予定です。アドバイスや調査の依頼などお待ちしております。お問い合わせは辻(tsuji@miwa-kankyo.co.jp)かコメント欄でお願いします。

2015年3月 遡上調査結果

門前川の牛野谷堰魚道と、今津川の八幡堰魚道では、大潮~中潮に掛けての日中の満潮時前後にアユが魚道を遡上することが判明したため(平成26年度 錦川アユ調査報告書(2014)に記載しています。ご入り用の方はアユ調査担当(tsuji@miwakankyo.co.jp)まで。)、本年は大潮~中潮でアユの遡上調査を行っています。

本年(平成27年)3月分の遡上調査が終了しましたので、弊社ホームページでも公表していますが、推定遡上数をお知らせいたします(確定値ではありませんので、後から数値が変わる可能性もあります。)。

 

           2015年3月 錦川のアユ遡上数

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推定遡上数は5,777尾となりました。

比較的多くの遡上が確認されたのは3月20日が最初で、もっとも多くのアユがのぼったのは3月22日でした。

昨年(平成26年)3月の遡上数は12,671尾でしたので、今年は昨年の半分以下の遡上数であると推定されました。

 

来月の遡上調査は、

4月2日~4月9日

4月17日~4月24日

に行う予定です。

 

アユの遡上に関しての情報などありましたら、お知らせいただけると嬉しいです

平成26年度 錦川の水温と雨量

平成26年度の水温および水位と雨量を下記に示しました。

水温と水位は天尾地区にデータロガーを設置して観測しました。

降雨量は国土交通省「川の防災」広瀬地区のデータを使用しました。

 

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平成26年度の天尾地点における水温と水位の経時変化(平成26319~平成27128日)

 

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平成26年度の広瀬地区降雨量(平成26319~平成27128日)

 

観測期間中の平均水温は15.4℃、累計降雨量は2138mmでした。

今年度の特徴として、7月初旬の梅雨期の雨のあとにも、8月初旬に大きな降雨が観測されて、

本来であれば水温が上昇する梅雨明け後に水温が低下し、25℃を1日も上回らなかったことが挙げられます。

また、10月から11月のアユの産卵期に大きな降雨が無かったこともアユの生態に影響を与えたのではないかと思われます。

 

 辻

ふるさとの川セミナーに参加させて頂きました。(2015.2.12)

光市市民ホールで行われた、「平成26年度ふるさとの川セミナー」に参加させて頂きました。まずは、錦川と島田川に生息する微小生物という題で講演が行われ、錦川流域では河川内にはアユが生息するのに十分な量の付着藻類が生息しているそうで、河口域でもアユ仔稚魚の餌となるカイアシ類は多いそうです。続いて、錦川および島田川での豊かな流域づくりの活動報告がされました。実施したプログラムの参加者の満足度が高く、非常に素晴らしい内容だと思いました。微力ですが、なにかご協力できることがあればぜひさせて頂ければと思っております。

 

講演の様子

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平成27年度の遡上調査を開始しました(2015.3.4)

 

錦川は錦帯橋の下流で今津川と門前川に分流して瀬戸内海へと流入します。今津川と門前川には堰が設置されており、今津川(八幡堰)では右岸側に、門前川(牛野谷堰)では中央に設けられた魚道をアユは遡上しています。その魚道にビデオカメラを設置して遡上するアユを撮影し、室内でカウントを行ってアユの遡上数を調査します。

 

魚道の上部が今津川は4つ、門前川は3つに分岐しており、今津川には1台、門前川には2台カメラを設置し、撮影する地点を変更しながら調査を行っています。

 門前川の2台のうち1台は3つの分岐の中央に設置し、もう1台を左右のどちらかに設置しており、左右のカメラの計数値を2倍したものと中央のカメラでの計数値を足したものを1日の遡上数としています。今津川は計数値を4倍したものを1日の推定遡上数としています。

 

八幡堰魚道の調査風景

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調査期間は3月上旬~5月下旬まで、調査時間は8:30~15:30です。昨年度の調査で遡上のパターンがある程度把握できたので、本年度は大潮~中潮の間でのみ遡上調査を行う予定です。

 

遡上調査の結果は「アユ遡上調査」のページに載せていますので、そちらをご覧ください。

遡上数はカウントが終わり次第、随時更新していきたいと思います。

 

 辻

アユの集魚灯調査(2014.11~2015.1)

河川下流部の産卵場で孵化したアユ仔魚は川の流れに沿って海に下ったあと、砂浜海岸などの砕波帯の浅海域で一定期間生育することが知られています。

そこで、翌年の遡上量を予測する資料として、水中集魚灯を用いたアユ仔稚魚の生息状況調査を行いました。

集魚灯調査の結果は「平成26年度 錦川アユ調査報告書」(美和環境コンサルタント 2015)に記載しております。報告書は弊社が独自に作成しているものです。tsuji@miwa-kankyo.co.jpにご連絡頂ければ、PDFをお送り致します。気軽にお問合せ下さい。

 

集魚灯調査風景

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採取されたアユ仔稚魚

大きさで2~3のグループに分けられました。

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